板金加工工程へのご提案
炭酸ガスレーザー加工機での切断
レーザー加工機とは
・レーザー光を切削や切断加工に利用することで、従来の刃物や切削器具を用いても不可能な機械加工を行う用途で開発された工作機械。
・刃物など、接触する部位を使わないので接触部分の摩耗・劣化といった消耗部品の交換が不要。また接触せず加工するため加工時に応力や圧力による加工材の変形がない(または変形しにくい)。
・画像処理ソフトウェアと連動しデータをそのまま加工機に転送することで従来必ず必要であった型や鋳型の作成工程そのものが不要となり、多品種の加工が可能。

Q.こんな課題があります
①集光レンズ
アシストガスに使用する圧縮エアが汚れていると、集光レンズが汚染されることによりレーザー光が弱くなり切れにくくなります。
②光路パージ
光路パージに使用する圧縮エアが汚れていると、光路を汚染することによりレーザー光が弱くなり切れにくくなります。
③厚板カット時のアシストガス
厚板をレーザーカットする場合、アシストガスの圧力が低いと切れにくくなります。
④レーザーカット時のヒュームガス
レーザー加工機専用のコンプレッサをレーザー加工機の近くに設置した場合、ヒュームガスの影響でトラブルが発生する場合があります。

アシストガスとは
圧縮エアまたは窒素ガスを使って溶融,蒸発したガスを強制的に除去する事をいいます。通常は圧縮エアを使いますが、クリーンカット用のアシストガスには窒素ガスを用います。
ヒュームガスとは
金属をレーザー光でカットする際、焼き切られた金属部分が蒸発して周囲に漂います。
これがヒュームガスです。コンプレッサは周囲の空気とともにヒュームガスも集めてしまうため、吸い込みフィルタがすぐに目詰まりを起こしてしまいます。最悪のケースでは金属粉がフィルタを通過して、ピストンとシリンダを削り、ボロボロにしてしまいます。
A.このような解決策があります
①集光レンズ、②光路パージ
オイルフリースクロールコンプレッサ
アシストガス用の圧縮エアをオイルフリーコンプレッサにしてみましょう。
- レーザー光の出力が落ちず、ストレスのない作業ができます。
- 光路、集光レンズが汚染されることがなく、レーザー加工機の心臓部の保護につながります。
0.75kW~30kWまでのレンジでお選びいただけます。
マルチコントロール制御で究極の省エネを実現します。(5.5kW~30kW)

オイルフリーレシプロコンプレッサ
1.4MPaの高圧のため増圧させずにクリーンエアを供給できます。(5.5kW~11kW)
※厚板カット時のアシストガスの用途も考慮して1.4MPa仕様を推奨します。

レーザー光の出力保持には【オイルフリーコンプレッサ】がおすすめです。
③厚板カット時のアシストガス
アシストガスを増圧してみましょう。
アシストガスを増圧する事により厚板のレーザーカットも容易です。
(窒素ガスの増圧も可能です)
オイルフリーブースタコンプレッサ
(1.4MPa仕様)
今、エアの増圧用に空気駆動式増圧弁をお使いなら、当商品に切り替える事で大幅な省エネとなります。

給油式ブースタコンプレッサ(3.0MPa)
(3.0MPa仕様)
厚板の切断をレーザーカットする場合、空気駆動式増圧弁では到達できない3.0MPaまで増圧可能なブースタコンプレッサが有効です。

アシストガスの増圧には【ブースタコンプレッサ】がおすすめです。
④レーザーカット時のヒュームガス
オイルフリーコンプレッサとオイルフリーブースタコンプレッサを組合わせてみましょう。
コンプレッサがヒュームガスを吸い込む事がなく、コンプレッサのトラブルが軽減します。
現行

改善後

ヒュームガス対策には【オイルフリーコンプレッサとブースタコンプレッサの組合せ】がおすすめです。