圧力損失と配管径の選定方法について
この記事のポイント
- 圧損と省エネについて知りたい
- 自社工場の配管についてどうしたら良いかが分からない
- 良い配管のモデルケースが知りたい
圧損とは
圧力損失とは、液体や気体が管や配管系を通過する際に、摩擦や管の曲がり、狭窄などによって流体の運動エネルギーが減少し、圧力が低下する現象のことを指します。圧力損失は、流体力学的な性質に基づく現象であり、配管内の流体の圧力が一定であることを前提として、流体の流れる速度や管の形状、粘性などの要因によって変化します。圧力損失は、配管系の設計や運転時のパフォーマンスに影響を与える重要な要素であり、適切な計算や対策が必要です。
圧力損失の主な原因は、以下のようなものが挙げられます。
- 配管の長さや直径 配管が長くなればなるほど、空気が流れる際の摩擦が増え、圧力損失が大きくなります。また、配管の直径が小さい場合も同様に、圧力損失が増加します。
- 配管の曲がりや狭窄 配管内に曲がりや狭窄がある場合、空気の流れが妨げられ、圧力損失が発生します。
- 空気の速度 空気の速度が速い場合、摩擦が大きくなり、圧力損失が増加します。
圧力損失を抑えるための対策としては、以下のようなものが挙げられます。
- 配管の設計 配管の直径や長さ、曲がりや狭窄の位置などを適切に設計することで、圧力損失を抑えることができます。
- 空気の減速 配管内に減速器を設置することで、空気の速度を適切にコントロールし、圧力損失を抑えることができます。
- 適切な配管材料の選択 配管材料には、圧力に耐えられる強度が必要です。適切な配管材料を選択することで、圧力損失を抑えることができます。
- 配管の定期的なメンテナンス 配管内部の汚れや錆などが原因で、圧力損失が増加する場合があります。定期的なメンテナンスによって、配管内部を清掃し、圧力損失を抑えることができます。
配管圧損の計算方法について
許容圧力損失をΔP(MPa)としたときの配管長さ(曲がり等がある時は、直管に換算)は次式で求めることができます。配管長さを求めるときの参考にご使用ください
なお、ΔPは通常0.01MPa以下を推奨いたします。