スクロール真空ポンプでおいしさとフードロス削減に貢献する真空麺
1910年創業のさぬき麺機株式会社様は日本の麺文化を支える製麺機械メーカーです。
世界に伸びる日本の「麺」を支え、店舗用小型機から大型全自動システムまで幅広く展開しています。さらに全日本麺総合技術研修センターを核として「讃岐うどん学校」を設立し製麺技術や店舗経営、設備に関する学びを提供しており、ハード・ソフト共に日本の麺業界をリードしている企業です。
今回は真空技術を活用した製麺機に弊社スクロール真空ポンプDVSLシリーズを導入いただいている同社にお話しを伺いました。
真空ネリの技術でよりおいしく、フードロス削減にも
小麦粉と水を混ぜ合わせ、生地を作るネリという工程で使用されます。このとき真空ポンプでミキサー内を吸引することにより、容器内の空気とともに生地に含まれる空気も同時に排出することができます。これにより小麦粉内に塩水が入りやすくなるため、小麦粉のグルテンを急速に膨潤させ完璧な水和が行われます。
真空環境でネリを行うことで丁寧にしっかりと足踏みで鍛えたような驚くほどの粘り強い麺生地がより短時間で確実に仕上がります。
麺を真空で練ることは、食感の良さや見た目だけでなく麺の劣化を防ぐことにも大きな効果があります。特に最近需要の高くなっている冷凍麺やコンビニやスーパーなどのお惣菜においては特にその効果の高さがみられます。
製麺段階で真空にすることにより麺自体に含まれる酸素や菌を減らすことができ、長くおいしさを保つことが可能です。
これにより昨今注目度の高まっているフードロス削減にも貢献しています。
スクロール真空ポンプ導入の経緯
ある工場に設備を導入するにあたり、お客様からいただいた「一定の時間以内に指定の圧力まで引きたい」という仕様を満たせるポンプを探していたことから始まりました。
当時は水封式が主流でしたが、水封式では能力が足りず、油煙の発生する油回転ポンプでは食品を扱う上で衛生面から絶対にNGだったため、ドライを検討したところ出会ったのがアネスト岩田のスクロール真空ポンプでした。
デモトライアル機を借りて試験をしたところお客様要求をしっかりと満たす能力に加え、給排水設備が不要という設置面での取り扱いがしやすくなることもあり導入を決めました。
さらにドライになったことによりメンテナンスが非常に楽になった点も大きなメリットになっています。
お客様のご要望に合わせた設備提案
さぬき麺機様ではお客様の「知りたい」「やってみたい」を実現するサポートが充実しています。製麺機はもちろんのこと、本場さぬきで唯一香川県委託の公的麺学校で製法から経営まで伝えることに力を入れています。
また、麺の品質向上と開発、うどんやパスタ、蕎麦だけでなく様々な麺に対応する新たな分野への事業展開へのサポートなど幅広く対応していますので麺のことでご興味がある方はご相談ください。
お客様プロフィール
所在地 | 香川県三豊市高瀬町下勝間148-3 |
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創業 | 明治43年5月1日 |
資本金 | 10,000千円(2023年5月1日現在) |
事業内容 | 【ハード】 讃岐うどん・蕎麦・ラーメン・店舗用小型~工場量産設備 【ソフト】 製麺技術開発・製麺ノウハウ・調理指導 「全日本麺総合技術研修センター」を核として、全国11会場で製麺技術・経営ノウハウ講習会開催 |